先の日曜日、米国女子代表チームはスウェーデンとの試合でPK戦の末に敗れ、今年のFIFAワールドカップでの準々決勝進出を果たすことはなかった。2度の優勝を果たしてきたかつてのディフェンディング・チャンピオンは、12年ぶりに新たなチャンピオンが誕生する瞬間を傍観せざるを得なくなった。
ラウンド16での敗退は、アメリカ女子代表チームにとってワールドカップ史上最悪の成績となった。女子ワールドカップではこれまで3位以下に終わったことがなかった米国チームではあるが、おそらく今年は12位前後に終わることとなるだろう。ただ、ワールドカップ全体でわずか4ゴールしか挙げることができなかったことを踏まえると、チームが深い戦いには進めなかったのは驚くに値しない。これまでの米国女子代表チームは大会で12ゴール未満を記録したことはなかったのに、である。
ブラトコ・アンドノフスキ監督は、非常に失望の大会の後、失脚するだろうとの憶測があり、米国女子代表は今後チーム編成が変わって、若い選手が抜擢される可能性もある。
試合概要
前節のポルトガル戦と比べて、アメリカの先発メンバーの間ではいくつかの変更があった。トリニティ・ロッドマンとエミリー・ソネットがラインナップに追加され、アンドノフスキ監督はフォーメーションを5人の中盤に変更した。
この変更が功を奏したのか、アメリカは試合の大半でボールを支配し、主導権を握った。34分にはキャプテンのリンゼイ・ホーランがヘディングシュートを放ったが、クロスバーを直撃。また、トリニティ・ロッドマンも2、3度シュートを放ったが、わずかに枠外だった。アメリカは前半を通じてスウェーデンにプレッシャーをかけているように見えたが、ハーフタイムまで両チームは0-0のままでだった。
後半、リンゼイ・ホーランが試合開始早々にスウェーデンのGKムショビッチにセーブされる飛び込みシュートを放った。その後もいくつかの危険な場面があったが、スウェーデンはレギュレーション終了時までスコアを0-0で抑えた。延長戦も同様の展開で、ムショビッチはモーガン、そして107分にはスミスのゴールを阻止した。攻撃力に欠けたスウェーデンだったが、試合はPK戦に突入した。
この試合を振り返ると、米国女子代表は計21本のシュートを放ち、そのうち11本がゴールに向かった。スウェーデンは計9本のシュートを放ち、そのうち1本がゴールに入った。
緊張のPK戦は、アンディ・サリバンとフリドリナ・ロルフォのオープニングキックで始まった。リンゼイ・ホーランとエリン・ルーベンソンも第2ラウンドでキックを成功させた。第3ラウンドでようやく決着がつき、クリスティ・ミューズが得点し、ナタリー・ビョルンが外してアメリカが3-2でリードした。
ミーガン・ラピノーがPKを大きく外し、アリッサ・ネーハーにセーブされが、アメリカは1点のリードを維持した。ソフィア・スミスは試合を決めるチャンスを得たが、ネットを完全に外した。その後、ハンナ・ベニソンがシュートを決め、試合はサドンデスへ突入した。
第6ラウンドで、ネーハーがアメリカのPKを成功させ、スウェーデンのマグダレーナ・エリクソンの6度目のトライを数センチの差で阻止した。最後の第7ラウンドで、ケリー・オハラがポストを叩き、リナ・フッティグがナエハーの伸ばした腕を押し切って勝利を確定させた。
アメリカはレギュレーションで主導権を握っていたにもかかわらず、敗退せざるを得ない結果となったのだ。
新たなチャンピオン誕生
見てきたように、アメリカ女子代表が敗退した2023年のワールドカップでは、新たなチャンピオンが誕生することとなるのだ。スウェーデンはイングランド、スペイン、フランスと共に、準々決勝でのタイトル争いへの明白な挑戦者となることは確実だ。
現時点で確定している準々決勝の組み合わせは、スペイン対オランダ、日本対スウェーデン。試合は8月11日に行われる。他にも、イングランド、ナイジェリア、コロンビア、ジャマイカ、オーストラリア、デンマーク、フランス、モロッコが競り合っている状況だ。
トーナメントに残るチームの中で、優勝経験がある日本チームのみで、今年新たなチャンピオンが誕生する可能性も濃厚だ。
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